ぶらり京都(2020年10月12日~10月13日)

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2011年4月23日24日の気仙沼

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    気仙沼市唐桑町にの甥一家が東日本大震災で津波の被害に遭遇。お見舞いに駆け付けた時の撮影。

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2020年9月26日 (土)

ただ味わうだけでいい

今日も殴り書きのネタ帳からヒントを得る。
太宰治よろしく「ア」から始まる項目のうち「アフォリズム」のページを開いてみた。
「アフォリズム」とは、一言でいうならば「凝縮し、省略した短い文章で、人生の真実を表現した作品」となる。
以下、アフォリズムと他との違いを簡単に言うと、
・ことわざには故事来歴(ストーリー)があるが、アフォリズムには社会や時代(批判精神)がある。
・格言は善意の(甘い)人生訓、アフォリズムは辛口の人生訓。
・一行詩は個人への呼びかけの気持ち、アフォリズムは万人向きの論。
・短詩型文学の基盤は叙情や写生、アフォリズムの基盤は現状把握と批判再建。

上記は、物書き教室で勉強していた時の講義メモからだ。
アフォリズムは、基本的な文章表現力を養うことができるのだそうだ。

見本として、講師の先生が作られたのが
・昔のちょうちんも持ちは、前に立って暗闇を案内したが、今のちょうちん持ちは人の尻について歩くだけ.

・真実、誠実、堅実、確実。これらの言葉は「実」の活用形にすぎなくて、実態の乏しいものである。

二つとも、まさに言い得て妙だ。

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名アフォリズムを多く吐き、寸鉄人を刺す痛烈なフレーズで明治の文壇の鬼才と言われた斎藤緑雨(三重県出身、批評家・小説家)のアフォリズムは、社会を洞察する鋭い視線が現代にも通用する。

◆われは今の代議士の、必ずや衆人が望に副へる者なるべきを確信せんと欲す。衆人曰く、金がほしい。故に代議士は曰く、金がほしい。
(『眼前口頭』より)

( 現在の代議士には、人々の望みを実現する 覚悟のある人間であって欲しい。ところが人々の望みときたら「金が欲しい」である。それ故に代議士の望みも「金が欲しい」となるのだ。)

◆代議士とは何ぞ、男地獄的壯士役者と雖(いえど)も、猶能く選擧を爭ひ得るものなり。試みに裏町に入りて、議會筆記の行末をたづねんか、截(き)りて四角なるは安帽子の裏なり、貼りて三角なるは南京豆の袋なり、官報の紙質殊に宜し。(『眼前口頭』より)

(代議士とは何であるか?男娼のような書生芝居の役者であっても、選擧に出て当落を争うことができるものである。試しに裏町に入って、国会議事録を載せた新聞や広報誌の行末を尋ねようか。それは、切って四角にしたのは安い帽子の裏貼りである。三角に貼り合わせれば南京豆の袋となる。国の広報紙は紙質が特に良い。官報の紙質を持ち上げることで政治家をこき下ろしているわけだ。)

◆ 總理大臣たらん人と、われとの異なる點を言はんか。肖像の新聞紙の附録となりて、徒ら(いたずら)に世に弄ばれざるのみ。(『眼前口頭』より)

(總理大臣になるような人と、私との相違点を言おうか。肖像画が新聞の附録になって、無駄に世間にもてあそばれないということだけである。)

◆一生の思出、代議士たらんとすといふ者あるを笑ふこと勿れ、寧渠(なんぞ)等は見切売の勇気ある者なり。已に見切売なり、ひけ物きず物曰く物たるは論を俟たず。(『眼前口頭』より)

(一生の願いとして、代議士になりたいという人間がいることを笑ってはいけない。
そいつ等は処分値で売る勇気のある人間だ。自分を処分値で売る、つまりそいつらがB級品、傷有り難有りであるのは明々白々である。)

斎藤緑雨は、社会に対しての反骨精神に富んでいわけだが、それから120年余の今でも色あせることなくピリッと辛い!

政治家に関連したものばかり取り上げてみたが、政治といわず文学、風俗、文筆などなど、正論や常識を疑い、そこから諧謔的な言葉を生み出している。

三重県立図書館サイトからデジタルコレクションの、以下外部サイトが貼ってある。
旧仮名遣いで読みにくいが、現代にも当てはまる容赦のない批判精神が伝わってくる。

眼前口頭
http://www.let.osaka-u.ac.jp/~okajima/uwazura/ryokuu005.pdf

青眼白頭
http://www.let.osaka-u.ac.jp/~okajima/uwazura/ryokuu0081.pdf

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