2011年4月23日24日の気仙沼

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    気仙沼市唐桑町にの甥一家が東日本大震災で津波の被害に遭遇。お見舞いに駆け付けた時の撮影。

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2019年11月 5日 (火)

再び犬文学

再び犬文学ということで11/3に続いてもうひとつあげると、小林多喜二の『人を殺す犬』(「日本文学全集43 小林多喜二 徳永直集」/集英社)

こちらも土佐犬の話だ。
先に書いた『土佐犬物語』でもそうだが、この作品も飼主としてのあり方を感じさせられるものだった。

工事現場で棒頭が、逃亡する労働者を棍棒で殴り、土佐犬に噛み殺させるというストーリー。

太陽がギラギラと照る真夏の北海道十勝岳の高地で、土方である源吉は親方やその子分である棒頭からの支配と厳しい労働からの逃走を試みた。
23歳にして身体を悪くしていた彼は、青森に残して きた母親に会いたい一心で逃げたのだろう。

それが見つかって拷問に遭い、土佐犬に噛み殺される。
その様子を土方仲間の視点から描いている。

拷問のうえ噛み殺される源吉の姿を、仲間たちは哀れに思いながらも、ただ様子を見守るしかできない。

土方の1人がその怒りの矛先をむけたのは、親方でも棒頭でもなく源吉を噛み殺した土佐犬にだった。

親方や棒頭に歯向ものなら、今度は自分が処刑にされる。
支配層と被支配層という厳然た従属関係があるのだ。

使役のためと言えども、こういう非人間的なことを、犬の方はそれが良いことか、悪いことかは判断できないから無条件で従うしかない。
人間に対して従順な犬は、人間側の誤った導きの仕方で、本来持っている闘争本心が噛み切り という形で出るわけだ。

暗いストーリーだ。
いつの時代も、国を支配する者が国民を苦しめているように思う。

青空文庫でも読めるので、一読をお勧めする。

Kilyouto772

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