2011年4月23日24日の気仙沼

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    気仙沼市唐桑町にの甥一家が東日本大震災で津波の被害に遭遇。お見舞いに駆け付けた時の撮影。

乱読

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2019年11月

2019年11月30日 (土)

お寺の境内にあった鬼柚子

昨日11月29日に公開した記事「大根炊き」で、メイン記事の下に添付した画像『お寺の境内にあった花柚子』は、柚子名が間違っていたので『お寺の境内にあった鬼柚子』と修正し、新たな情報を追記して本日再度更新する。

今日、お寺で鬼柚子を頂いてきた。
鬼柚子というのは、文旦の一種で非常に大きく、肌がボコボコで鬼の顔のようにも見えるところから名が付いたようだ。
実入りが大きいから「千客万来の縁起物」と言われている。

肌が粗野でも柚子特有の色合いと芳香がよい。
肌の一部にナイフで傷をつけて部屋に飾ると、香りが一層引き立つ。

Oniyuzu

正岡子規の「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」は余りにも有名だが、子規は実際に大の柿き好きだった。
いや、柿どころか果物全般に好きだったようで、「くだもの」という随筆まで書いている。

「大きな梨ならば六つか七つ、樽柿ならば七つか八つ、蜜柑ならば十五か二十位食うのが常習であった。田舎へ行脚に出掛けた時なども、普通の旅籠の外に酒一本も飲まぬから金はいらぬはずであるが、時々路傍の茶店に休んで、梨や柿をくうのが僻であるから、存外に金を遣うような事になるのであった。病気になって全く床を離れぬようになってからは外に楽みがないので、食物の事が一番贅沢になり、終には菓物も毎日食うようになった。毎日食うようになっては何が旨いというよりは、ただ珍らしいものが旨いという事になって、とりとめた事はない。その内でも酸味の多いものは最も厭くて余計にくうが、これは熱のある故でもあろう。夏蜜柑などはあまり酸味が多いので普通の人は食わぬけれど、熱のある時には非常に旨く感じる。
〔くだもの『ホトトギス』第四巻第六号 明治34・3・20〕青空文庫より

子規が書いているように、私も夏蜜柑が大好きで家の庭に夏蜜柑の木があったほどだ。
(下の画像2枚)
その木も今は枯れてしまったが、つい数年前までは生っていた。
特に熱のある時には柑橘類を好んで食べたくなるものだ。

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大勲位も鬼籍の人となった

「暮れてなお 命の限り 蝉しぐれ」(中曽根康弘)

生涯現役の気迫を持ち続けた戦後の日本を支えた中曽根康弘元首相が亡くなった。
101歳の大往生だ。

その政治手腕は、したたかだが全うな総理大臣という印象も受ける。

数々の功績の反面、罪過と言われるものも多い。
今、記憶にあるものを確認しながら列挙しみる。

●3公社の民営化
・日本国有鉄道をJR (1987年4月1日の国鉄分割民営化)
・日本日本電信電話公社をNTT (1985年4月1日設立)
・日本専売公社をJT1985年(1985年4月1日に設立)

●戦後の首相として、初めて靖国神社を公式参拝。(1985年終戦の日の8月15日)
これにより中国との関係悪化。

●原発導入に尽力
1954年に科学技術庁の初代長官となり原子力の日本への導入に大きな影響力を発揮した。

●プラザ合意(1985年)
G5(日本・アメリカ・イギリス・ドイツ・フランスによる先進5カ国蔵相・中央銀行総裁会議)によって、過度なドル高の是正を目的に行われる、外国為替市場での協調介入、協調行動への合意。

●日米同盟の強化
鈴木善幸首相時代にこじれた日米関係の修復に尽力を尽くし、米ロナルド・レーガン大統領とは「ロン・ヤス」と呼び合う仲となった。
1983年11月11日日の出山荘にレーガン大統領夫妻を招待。

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数々の功績がある反面、昭和の疑獄事件の多くに必ず名前が取り沙汰され、その真相を知る唯一の人といえる。
JAL123便墜落事故の闇
自衛隊&米軍陰謀説なのか?

ロッキード事件の真相は?
果たして、事件の核心は角栄事件ではなく、児玉―中曽根事件であるのか?
中曽根さんが嫌疑を逃れているのか・・・?
事件発覚時の総理大臣・三木武夫による政敵・田中角栄追い落としの意向が捜査に反映されたことは明らかなようだが・・・。

良くも悪くも現在の日本の原点をつくった人だった。
ご冥福をお祈りします。

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2019年11月29日 (金)

大根炊き

浄土真宗で、1年のうちで最も大切にする仏事に報恩講と言われるものがある。
報恩講とは、宗祖親鸞聖人の祥月命日にあたる11月28日前後に仏法を聴く集いを開いて、門徒が信仰を確かめあうために営まれる法要のこと(『ウィキペディア(Wikipedia)』 参照)

地元にある真宗大谷派のお寺では、明日と明後日に報恩講のお勤め行事が行われる。

前日の今日は年番の人たちが出て準備をする。
私も年番のあたり年とあり、報恩講でふるまわれるお斎の準備で大根炊きに行ってきた。
50本ほどの大根を分厚く輪切りにして、油揚げと一緒に大鍋でいっぱい炊くのでとても美味しい。
報恩講のお斎でも人気メニューらしい。

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お寺の境内にあった「花柚子」

さて、今からスポーツクラブ。
3:45からサルサダンスです。
膝裏の脂肪腫に違和感があるものの、痛みがないからやってきます。

運動しないと、体中が脂肪の塊になりそう(笑)

2019年11月28日 (木)

サンタクロースの季節が来る

夢や希望を一杯持ってやってくるサンタクロースの季節も、もうすぐそこだ。
子供達は、自分の欲しいおもちゃやゲームなどを手紙に託して出したらしい。

サンタクロースって、本当にいるの?
いると信じている子供達にとっては、12月24日のベッドインが待ち遠しい。
クリスマスの前夜に子供に贈り物を与えるという、こうした習慣は万国共通だろう。

すでに町はクリスマス・イルミネーションが華やかに飾られているし、デパート商戦のたくましさが11月のうちから気分を盛り上げている。
なんとなくクリスマスを満喫する気分になるが、それもイブの24日の夜までだ。

日本のクリスマスは外国のようにキリストの生誕を祝うというものではないから、子供達がサンタクロースにお願いの手紙を書いて、好きなプレゼントを貰えばそれでおしまい。
両親が子供達にプレゼントをする行為が、たとえデパートのプレゼント合戦に踊らされたものであったとしても、子供達に愛や夢を与えるものであれば、それはそれで微笑ましい。

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外国ではどうだろうか? 

オーストラリア人の知り合いの話では、全て違った絵模様の100枚のクリスマスカードを購入し、それに短いメッセージを添えて、60枚は海外の知人、友人に郵送する。
オランダ、フランス、ベルギー、ドイツ、スコットランド、ニュージーランド、中国、インドネシア、アメリカ、そして日本へも勿論で、それは主にホストファミリーとして招待した留学生へのものらしい。
残り40枚は、淋しい思いをしている老人達のために手書のメッセージを添えて、直接手渡しするということだ。

クリスマスと言っても日本はキリスト教国でもないし、外国のような伝統的なクリスマス文化もない。

親がコッソリとサンタクロースになりきって子供にプレゼントをしたり、恋人同士がロマンチックなイブを過ごす・・・精々そんなところだ。

遠く離れた愛する人や、淋しい思いをしている老人達に温かい愛のメッセージを届けるその行為こそ、まさにサンタクロースではないだろうか。

豪華なものではないが、1枚のカードにいっぱいの愛や夢が詰まっている。

Santa

2019年11月27日 (水)

犬二題

●犬は白黒の世界で生きていると聞いたことがある。

犬は視力が弱い上にモノクロでしか物が見えない、という説があるようだ。
本当だろうか?

これに対して、青い空が見えるという説もある。

『つい夜更かしするほどおもしろい雑学の本』(キャシー・ウォーラード著/竹内均訳/王様文庫/三笠書房)によれば、コンピューター制御の機械で犬が見る光を分析した。

ドックフードを吐き出す機械を使い実験を行った結果「犬には色が見えるが、色の区別はできないことがわかった。緑と赤の見分けがつかず、あるいは赤と緑のどちらについても、黄色またはオレンジ色と区別することができなかった。」「しかし、青いボールなら、見えるだろう。
青はほかの色とは違う特別な色だ。」とある。

我が家のトイプードルは青いロープでできたボールをくわえるのが大好きだが、ボールを青色と認識できているのだろうか・・・いささか疑問だ。

ところで、盲導犬、警察犬、救助犬の視力はどうなっているのだろう。
緑と赤の区別がつかないとなると、信号はどうして区別するのか?
光とか嗅覚とか聴覚、訓練によるものだろうが、どうあれ彼らの能力は凄い。

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●テレビで里親探しの犬の話しをやっていた。

昔は、犬は放し飼いが殆どだった。
鎖もつけずに気の向くままに散歩して、夜になればちゃんと帰ってきたものだ。
季節が来れば、自由に相手を選んで交尾をしたりしていた。

それでも犬が増えて困ったという話は聞いたことがなかったような・・・。
死ぬときは、飼い主の目の届かないところに死に場所を選ぶのか、知らぬ間に居なくなったりした。
それだけ野生の部分が残っていたと言える。

「忠犬ハチ公」だって放し飼いだったからこそ、毎日渋谷駅前で主人を待ち続けることができたんだし、美談として私たちの心に感動をもたらしてくれた。
今はどうか・・・。
放し飼いなんかにしたら、すぐに車に跳ねられる。
すぐに悪徳飼い主として吊るし上げられる。
犬がペットとして飼われるようになり、その存在が人間の生活に近くなって来たことにより、犬の環境は変わってしまった。

犬が野生だったころ、集団で行動していた。
きれいなお洋服を着せられて、リールをつけて散歩させてもらうよりも、ノーリールで気の合った仲間と道路をたむろしたいだろうに。

Nagahama

 

2019年11月26日 (火)

調律

今日はピアノの調律の日。
一昨年までお世話になっていた専属の調律師さんが亡くなられ、以後、どこに頼もうかと思案しているうちに2年が経過してしまた。
新たにお願いしたピアノクリニックからは女性調律師さんが来られた。
今回で2回目になる。

8月にグランドピアノの調律をしていただき、今日はアップライトの方だが、今までは男性の調律師さんばかりだったから、初対面の時は驚いた。

ピアノ調律は基本1年に1回としているが、季節の変わり目に湿度や温度の関係でズレて音がくるってくるので、その都度、来てもらっているが、前回の調律から2年ほどたっているし、だいぶ音の狂いを感じる。
その上、30年以上も経過したピアノだから、内部部品の磨耗もあるだろう。
オーバーホールで高価な換部品交換になるのではとビクビクしていたが、既存の調律だけで済んで良かった。

女性の調律師さんだから気楽に話しかけられたので、どんどんピアノを分解していく様子を写真に撮らせてもらった。

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Gurannd
グランドピアノ分解掃除(8月)
↓アップライト分解(今日)

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落葉

昨日はコートも邪魔なくらい暖かかったのに、今日は一変してどんよりと 曇って寒い。
夜のうちに風が吹いたのか、陽をうしなった地面は、落葉でいっぱいになっている。

ブロック塀を覆っている蔦は、紅葉した葉っぱだけが先にバラバラと落ち、葉を支えていた葉柄もいずれ落ちて行く。

今が花盛りの山茶花は散っては咲き、地面に花の絨毯を作っている。
紅葉は落ちる寸前の枯れ葉といったところだ。
次は銀杏の葉だ。
この数年、銀杏は枝払いしているので少なくなっているが、それでも芝生の上に、花壇の中にと落ちる。
そのままの状態で放置するのは、なんとも荒れ果てた庭という感じがして放ってはおけない。

落葉は堆肥にすると良い、と言う。
厚く落ち葉の堆積した土は、水に混じって木を育てる力になっていく。
それは分かっていても、ついつい厄介払いして掃き集めてゴミ袋に入れ、ゴミの日にに出すわけだ。

美しい木々の紅葉が、どこからか来る強い風に舞って梢を離れていく様を見ていると、衰え行くものに急速にやって来る危うさを感じる。
何か目に見えない危うさが風のように突然やって来て、衰え行くことを思う隙さえ与えない・・・。
命の火が消え行くのはこんなものか・・・人間の命の尽きるときと妙に重なる。

Tuta
Sazanka
Niwamomiji
Tuti

2019年11月25日 (月)

旬ふたつ

テレビのお天気予報で紅葉情報というのをやっているが、近場の香嵐渓では今がまさに見頃らしい。
4000本を越えるもみじが一斉に紅葉するのだから、それは全く美しく壮観だ。

香嵐渓のある豊田市足助観光協会の説明によれば、次のようにある。

「香嵐渓のもみじは約380年程前に香積寺11世住職の三栄和尚によって植えられたのが始まりで、長い間、香積寺のもみじと呼ばれ、親しまれていました。その後、昭和5年に『香嵐渓』と命名され、多くの人に愛され続けています。」

今年のもみじ祭りは【令和元年11月1日(金)~30日(土)】で、期間中(日没~21:00までの間)はライトアップされ、一段と幻想的なもみじを楽しむことが出来る。

我が家でも、数年前までは毎年のように出かけていた。
車なら1時間ちょっとのところだが、これがシーズンには大渋滞だ。

名鉄三河線で豊田市駅まで出て、そこから足助行きの名鉄バスを利用して行ったこともあったが、こちらも大混雑で行く気が失せてしまう。
そんなわけでここ数年は行っていない。

紅葉が過ぎればこれらの葉っぱは落ちるわけだが、4000本のもみじの落ち葉の始末は、一体どのようにしているのだろうか……ふと、そんなことを思った。

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久々に証券会社の【女性のためのマネーセミナー】に行ってきた。
内容は「積み立て投資とNISAの活用・女性が生涯必要な資産額を試算」というもの。
受講生は私ただ一人(笑)で、今更聞くのも恥ずかしいような基本的な疑問を思う存分聞いてきた。

地下鉄栄から証券会社間の行き帰りに、リニューアルされたばかりのサカエチカを歩いたが、新しくなったクリスタル広場の中心部にある4本の柱にはLEDパネルが取り付けられていて、四季の映像が流れたり、毎時0分に時報がでるとあって、地下にいながらにして春夏秋冬を感じながら待合わせができるのでは・・・。(ジャスト12:00だった)

Kurisutaru

2019年11月24日 (日)

読書はどんな本にせよ、何かしら得られることがある、というのが私の持論である。

ジャンルにこだわらず本が好きだが、本の断捨離で手元に置いてある本は少なくなった。
今は電子書籍がスマホやタブレット、パソコンで読めるから、と思って本を整理したわけだが後悔の方が強い。

私に限ったことかもしれないが、電子書籍では集中できない。
紙の方が読みやすいし、目の疲れ具合が違う。

そんなわけで、今日は手持ちの紙媒体での読書。
「文学歳時記」(巌谷 大四 著 TBSブリタニカ出版)を読んでいたら、唐木順三の随筆「飛花落葉」から『柿に思う』が載っていた。
あまりに美しいので一部抜粋する。

とってきて 机の上において
しげしげと ながめる

手にとり たなごろにうづめ
なでふきまたながめる

この充実した色おもみ
ゆるぎのないかたち

自若として そこに坐り
黙って語る無限の道(ことば)

四季をこの一瞬にあつめて
冷たく光っているこの色

生命はここに充ちて
そのしみまでかぐはしい

この柿を語りうるならば
私の言葉はそこで終っていい

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芭蕉が「里ふりて柿の木もたぬ家もなし」と詠っているように、昔はどこの家の庭にも柿の木の1本や2本植えられていたものだ。

私の子供の頃もそうで、秋になると庭に柿がたわわになるのが眺められた。
それほど身近な果物だったから、橙色に実をつけた柿の木のある風景に特に思い入れもなかったが、この『柿に思う』を読んで、柿に生命の息吹が舞い込んでいるようなそんな感じを受けた。

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2019年11月23日 (土)

こむら返り

朝方は寒いので、暖房タイマーを起きる30分前に設定している。

部屋が温まるまでの間、布団の中でストレッチをしていたら足がつり動けなくなった。
5分もすれば治まるのだが、いわゆる「こむら返り」と言われるものだ。
大抵は、スポーツクラブでサルサダンスをやった日の就寝時におきるが、今日は朝型だった。

整形外科で処方されたツムラ68(漢方薬の芍薬甘草湯)を激痛時の頓服として常備しているが、激痛時に階下に降りていくのも困難だから、ふくらはぎをマッサージをしたり、つった方の足の爪先をつかんで手前に引っ張ったりして、治まるまで待っていた。
その間、ものの5分ぐらいと言えども激痛で息が詰まるほどである。

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カーテンを開けたら、外は白い煙に包まれたかのような濃霧だ。
昨日は 雨が降っていたし、深夜には晴れて気温が下がったために、霧が発生したのか・・・。

2019年11月22日 (金)

木内みどりさんの死

木内みどりさんが、11月18日に「急性心臓死」のために亡くなっていた。
旅先の広島でのことらしい。

2011年3月11日の東日本大震災以降、脱原発を訴えるようになり、山本太郎さんに賛同して全力で太郎さんの応援を続けて来た人だ。

国会前での抗議集会にも参加して、「アベ政治を許さない」と書かれたポスターを掲げて政権を批判するなど、反骨精神を持っている人だった。
世の中の大勢に流される事の多い芸能界で、どんなに圧力にも屈しない人だったようで、そんな点が太郎さんと通じていたのだろう。

7月の参院選では、れいわ新選組の街頭演説会で司会を担当。
柔らかく光るような銀髪の髪に、黒縁の眼鏡越しに見せるまなざしからは、反骨の人というイメージだけではない、人を引き付けるものを感じた。

ご主人の元参議院議員であった水野 誠一さんがfacebookで発表した記事によれば

白洲次郎の遺言「葬式無用、戒名不要」を理想としていたみどりの予てからの希望どおり、お別れはすでに家族のみで済ませ、葬儀や告別式は行わないことといたしました。

とある。

太郎さんが、ツイッター上でTOPでコメントを出していた。
「木内みどりさん。はやすぎる。寂しいじゃないですか!
世の中が変わって行く姿を見て欲しかった。
一銭の得にもならない、本業を考えればリスクでしかない。
そのような活動にも積極的に関わってくださった。
自由を愛する本物の表現者。感謝しかありません。」

死者になった木内さんは、黙して語ることはないが、天国で太郎さんの今後の活躍を見守っているに違いない。

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「最初の呼吸が死の始めである」(イギリスの神学者トーマス・フラーの言葉 )
人間の運命は早いか遅いかの違いがあるものの、誕生と同時に必ず死を迎えるわけで、死はいずれ誰にもくる当たり前のことと思っても、人の死は悲しい。

それにしても、70代直前の人の死が目について仕方がない。
70歳を超せば、あと5年、あと10年と限りなく100歳に近づいていくのに残念だ。
せめて70を越して、あと5年は生きて欲しかった・・・と。

最近の私、人の死に悲しみが深くなってきて、涙がボタボタと落ち続ける。
平成の終わり、令和になる直前に逝った実弟にオーバーラップさせてしまうのだ。

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2019年11月21日 (木)

落葉が一葉、一葉落ちて行く

今朝は今シーズン1番の冷えみの中、早朝から冬装束で出かけた。

様子見だった膝裏の「脂肪腫」再診予約(9:00)の日で、電車、バスと乗り継ぎだから7:30に家を出たが、あいにくのラッシュ時で名鉄知立駅での乗り換えが、予定していたのより1本遅れてしまった。
それでも、前後駅からの病院行きのバスには待ち時間なしで乗ることが出来た。

目指す病院周辺は元々標高71.8メートルの山で、眼下には濃尾平野や岡崎平野が広がり、ロケーションとしては最高だ。

バスの車窓から眺めていると、丘陵地には真新しい瀟洒な住宅が建ち並んでいるが、それでも昔の山の名残りを残しているらしく、至るところに落葉樹と常緑樹が混在している。
前後駅から病院までは、通りに面して一定間隔に街路樹が植えられて街路樹並木になっている。
途中のバス停で、バスが停まるたびに、木々の葉の落葉が一葉、一葉落ちて行くのが悲しいほどに美しかった。

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枯葉を見るとアメリカの短編作家 O・ヘンリー「最後の一葉」がいつも頭をよぎる。

肺炎を患った若い女性の体が、とどまることを知らず虚弱になっていく。
もはや生きる希望を失った彼女が病室から見つめる窓外は、日に日に落ちていくブドウの木の葉っぱ。
数枚しか残らなくなった葉っぱを数えながら、最後の一枚の葉が落ちた時に自分の命も終わることを確信する。

雪混じりの嵐が昼夜を襲った翌朝、シェードを上げ窓の外を見たとき、最後の一葉は、まだ散らずに煉瓦の壁にしがみついていてそこに留まっていた。
それは、同じアパートに住む年老いた絵描きが、彼女の状態に涙し、考えた苦肉の策だったわけだ。

雪混じりの嵐に打たれながら絶筆を振るった老人は、肺炎で二日後に彼女の命と引き替えに死んでいく話。
なんとも心にジーンとくる。

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膝裏の「脂肪腫」の方は、神経や血管にくっついているため手術は避けた方が良いらしく、現状維持で様子見ということになった。

2019年11月20日 (水)

銀杏の老木

庭に銀杏の老木がある。
数年前までは、この銀杏の木にギンナンがたくさん生った。

毎年、9月の終わりから10月の中旬にかけて、黄色に実ったギンナンがそれはそれは落ちたものだ。
落ちたギンナンはネット袋に入れ、穴を掘った庭に2~3週間ほど埋めておくと果肉が腐る。
あとは水洗いすれば、きれいな実が取り出せる。
この作業もかなり手間が掛かる。

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↑1本の老木から、これの3倍ほども収穫できていた。

ギンナンは、家の庭に落ちるだけならまだしも、塀の向こうの歩道にまで落ちるから始末が悪い。
歩道を通る人や自転車で踏まれたギンナンは、哀れにもひしゃげた実を露にして、次から次へと踏み潰されていく。
潰されたギンナンは異臭を放ち、果肉がアスファルトにへばり付き、その掃除に手を焼いたものだった。

そんなこんなもあって、思い切って太い枝を何本も切り落としたのが数年前。

あれ以来、銀杏の木にギンナンは生らなくなってしまった。
拾った後の始末や歩道の清掃に手間を取られることもなくなったが・・・

以前、知り合いとの会話の中で、銀杏の木の話が出た。
銀杏の木は人間と同じくらいに大切な生命が宿っているから、大切にしないといけない、という話を聞かされ少々気になっている。

毎年のように枝を落としているから、実が生らなくなったのは当然と言えば当然だが、長年続いていたことが中断するとなると、なんとなく気になるものだ。

80年以上にはなるだろうこの銀杏の老木は、他の庭木は絶えても、生き長らえていることを思えば、人間の生命と変わらない生命力がある。
交通量の多い所にある我が家の庭で、スモッグや車の振動の中で生きのびるのは、容易なことではなかったはずだ。
長年の苦闘により、かなり痛々しい異形の姿になっているが、太い枝を切られた以後も樹勢はなお盛んで、次から次へと枝をつけている。
この木がもしかしたら、じっと立って私を見つめているのかもしれない…… 

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2019年11月19日 (火)

形だけの反対討論

日米貿易協定(FTA)は、今日の衆議院本会議で可決してしまった。

インタネット中継で審議の模様を見ていたが、国民民主の後藤祐一議員、日本共産党の田村貴昭議員が反対討論に立ったものの、与党が多数を占める衆院だ。
案の定、起立多数で外務委員長の報告通りで採決終了。
あとは参議院に送られる。

これが発効となると、今後、段階的に市場を開放し規制緩和していくので、アメリカとの交渉次第では国民皆保険はなくなり、米国のような高額医療費になることだってあるかも知れない。
そうなると、昨日書いた農業面や食品部門だけでなく、医療面でも苦しむ可能性がある。

それにしても、国民にきちんと説明もないままの採決は ゆるせない。
こうなったら、世界で最も対米従属的な日本のTOPを変えるしかない・・・と、思うのだが。

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2019年11月18日 (月)

明日の衆院本会議

れいわ新選組の山本太郎代表が全国行脚の街頭演説会で、再三にわたり日米FTAの危険性を訴えている。
いよいよ明日の衆院本会議で「日米自由貿易協定(FTA)」が可決の見込みだ。

茂木外相は「詳細を明らかにするのは外交上の配慮が必要だ」と拒み続けてきたし、メディア等でも報道されることも少なく、広く国民には内容が殆ど知らされていない。

一部を取り上げれば、自動車やITなどの日本の企業を守るために、農業分野を犠牲にして決着をはかったもの。
これによって農業にどれほどの影響が出るか試算もされていない。

日米FTAで農産物貿易を自由化すれば、安価な海外農産物がわが国の市場にあふれ、国内生産が激減することは必至である。
その上、外資企業に門とを拓けば、すでに決まっている種子法廃案(2017年)により、モンサントのような遺伝子組み換えの種によって、食の安全は脅かされる。
ヨーロッパ、ロシアでは遺伝子作物は禁止されているので、日本に狙いをつけているわけだ。

アメポチぶりはピカ一の安倍さんは、スケージュールありきでトランプさんの要求のまま来年1月1日の発効に向け必至というところだ。

明日の衆院本会議には、野党は審議拒否をするくらいの勢いで臨んで欲しい。
与党も心ある議員は、棄権とかで身を挺しても反対して欲しい。

参考までに、TPP11や日欧EPA、日米FTAによって日本の農業がどうなるか・・・。
長周新聞の記事と、東京大学・鈴木宣弘教授 が JAcom(農業協同組合新聞)に寄稿された記事のリンクを記しておく。

長周新聞 

JAcom  

●Change.orgの「キャンペーン · 日米FTA締結断固反対!」賛同署名サイトです。

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2019年11月17日 (日)

「桜を見る会」問題の裏で 

安倍晋三首相が「桜を見る会」 を私的に利用していた問題の裏で、15日(金)、衆院外務委員会は日米FTA協定の委員会採決を行い、協定批准案を自民、公明などの賛成多数で可決した。

政府は来年1月1日の発効を目指しており、週明け19日の衆院本会議での可決、20日から参院で審議、臨時国会中に承認を得て手続きを加速させる模様だ。(東京新聞 参照)

「日米FTAは絶対に行なわない。米国にはTPP参加を粘り強く呼び掛ける」なんって言っていたのに、結局はアメリカに逆らえず日米FTA路線に押し切られた形だ。

そこにもって昨日の「沢尻エリカの薬物事件」。
安倍政権のいつもながらの汚い手口で、スケープゴートとして逮捕されたのかな?

最近の日本は安倍政権が厳しい局面に立たされると、有名人が薬物で逮捕される。
2016年1月末に甘利明さんの現金授受問題を週刊文春が報じた時には、元野球選手の清原和博さんが覚せい剤取締法違反で逮捕。
2019年2月に沖縄県民投票で圧倒的多数の辺野古新基地反対で民意が示されたときは、ピエール瀧さんが逮捕。
それにしてもタイミングが良すぎるという感じだ。

明日からのワイドショーは、沢尻エリカ一色で衆院本会議でのFTA採決が目隠しされてしまう。
だが、不自然なことをすれば必ずその歪みが反動となって現れる。

山本太郎さんが郡山の街頭記者会見で「日米FTA協定の問題点」を取り上げている。

FTA関連に開始時間設定


(備忘的メモ)
サイトに埋め込んであるYouTubeに、再生後の関連動画を非表示にする方法。
埋め込みURLの最後に、?rel=0を追記するだけ。

2019年11月16日 (土)

ココログブログ

世の中の流れというのか、ココログブログもこの11月11日(月)から、HTTPSに対応するようになった。

早速、設定してみたが、いろいろ不都合が出てきた。

①以前に設定したサーチコンソールが機能しなくなった。

②CSSやHTMLをカスタマイズした記事がうまく表示されない。

③httpを前提として連携をしていた外部サービスが表示されない。(月齢とかカレンダー等)

④内部リンクの不具合等々。

それぞれ個別に設定しなおすのも面倒だから、結局、HTTPに戻した。

URLがHTTP→HTTPSになることでセキュリティの強化ということだが、HTTPだからと言って心配することはない。

GoogleChromeでは「保護されていない通信」、Safariでは「安全ではありません」という表示がURLバーに出る。
この表示が出たからと言って、ウェブサイトが突然危険なサイトになったり、ウイルスに感染しているわけではない。

どちらの場合も、アップデートにより、今まで表示されていなかったサイトに対しても「保護されていません」と注意を促すようになっただけだ。
何か問題が発生していたり、危険な状態になっている、といったわけでもない。

”https://”の場合は、データのやりとりをセキュア(=暗号化)な状態で通信していますよ、ということ。

これに関して、本ブログの7月23日 (火)の記事「Safari URLバーの警告」に記載したから、併せてご覧いただきたい。

Kakasi

2019年11月15日 (金)

ミカン キンカン サケノカン

「わが宿は蚊の小さきを馳走なり  芭蕉」

元禄3年、秋之坊を幻住庵に迎い入れた時の歓迎句である。
意味は「誇るようなものは何もないが、蚊の小さくわずらわしくないだけが取り柄で、それがせめてものごちそうです。」(尾形 仂【編】芭蕉ハンドバック【芭蕉全発句一覧】 参考)

秋之坊とは、元禄2年(1689)年、芭蕉が『奥の細道』で金沢を訪れた際に、現地で蕉門に入った俳人である。
こういう迎えられ方をされれば、蚊に刺されようが我慢しちゃうだろうが・・・。

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夕食後、庭で犬を遊ばせていたら、首根っ子を蚊に刺されてしまった。
立冬を過ぎたというのに未だに蚊が出没する。
刺された瞬間は、さほど痒みを感じないものだが、瞬く間に皮膚が膨れ上がり痒くなる。
刺されたらすぐに、その箇所を石鹸で洗浄すると良いという話だが、それも面倒なことだ。
「ムヒ」という痒みを押さえる軟膏があるが、さほど効き目がない。

ドラッグストアでキンカンを買ってきた。
「キンカン塗って、また塗って……ミカン キンカン サケノカン  ヨメゴモタセニャ ハタラカン」のコマーシャルソング(今は違うかな)でお馴染みの鎮痒消炎外皮剤だ。

とにかく痒い箇所に塗ってみたが、皮膚内部にしみ渡って飛び上がる。
引っ掻き引っ掻きしたところが傷口となったので、キンカン溶液が強烈な刺激でしみ渡っていくのだ。

それにしても、11月にもなって蚊が出るような年はなかったのに、今年はどうも変だ。

ところで、あのブーンと鳴く蚊は殆どが雄ということで、人を刺すことが少ないらしい。
一方、雌の方は卵を産むために栄養補給が必要で、必死で動物の血を狙っている。
だから人間の血も、蚊どもの栄養補給になっているわけだ。

蚊は皮膚の温かみと、炭酸ガスの匂いを頼りに人間に近づくらしい。

アルコールを飲んだ人間は、体温も高く匂いも強くなっているので、蚊に刺される率が多いとか・・・。
蚊に刺されてから痒い思いをし、強烈に染み渡るキンカンを塗るよりも、アルコールを控えた方が良いのかもしれない。

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2019年11月14日 (木)

ペルーシュブラウンに嵌って

最近、ペルーシュブラウンに嵌っている。

普段飲み物に砂糖は使わないが、コーヒーや紅茶、日本茶のお供にこれだけをガリガリ。
ティタイムに限らず、疲れたときにそのまま口に含んでいる。
サトウキビの癖のない優しい甘みが、鈍った心と体にジワジワと効いてくる。

間食はしない主義だったのが、労せず手を延ばすだけで口にポン!

糖質=角砂糖 糖質4g=角砂糖1個分という。
太る一方だから、ご飯量を減らしているものの、角砂糖で糖質を摂っていたらダイエットにならないか・・・。

体重計に乗ったら、自分のベスト体重を数キロも上回っている。
顔に肉付きがよくなれば、張りも出て皺が目立たなくなるだろうに、そうはいかない。
肌は疲れたままで、鏡を見るたびに皺が確実に増えている。
因みに増えた分の肉はどこへ行ったのか・・・

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風呂に入った。
ああ、お腹にお肉のたっぷりついた、そのついたままの肉を下に垂れ下げている女が一人。
その細める目が、額の縦皺をくっきりと浮かび上がらせている。
うーー、一瞬のドッペルゲンガー。

何のことはない、風呂場の鏡に映しだされた私自身だ。
肉体的魅力は下降一直線。

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2019年11月13日 (水)

アクションセンター

昨夜は満月だった。
日本大百科全書(ニッポニカ)の解説によれば

十五夜以後、月の出はしだいに遅くなり、十六夜(いざよい)の月は山の端にいざよい、十七夜は立ち待つほどに出、十八夜(居待月(いまちづき))は座し居て待ち、十九夜(臥待月(ふしまちづき))は臥して待ち、二十日(更待月(ふけまちづき))には夜半近くと遅くなる。これらの呼称は、一説に、七夜待ちといって十七夜より二十三夜までの月を七観音(かんのん)に配して、月待ちの本地供(ほんじく)などを修した風習によるという。[宇田敏彦]

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Win10では、タスクバーの右端の「吹き出しアイコン」に「アクションセンター」というのがあり、メールの着信などアプリやシステムからの通知があるとすぐに知らせてくれる。
忙しいときなどにはついつい無視したり、表示を消したりするが、アクションセンターをスクロールすると、以前の通知を遡って見られる。

そのアクションセンターに入った最新のニュース。
どうでもいいニュースだが、女優の剛力彩芽さんと、ZOZOの創業者である前澤友作氏が破局していたというもの。

超高級車デートや、前澤氏のプライベートジェットでロシアに飛びサッカーW杯の決勝戦を観戦したとか、2023年には月旅行に行くとか・・・。
金満なデートの様子をSNSへ掲載し続けた剛力さんは、多くの人の批判を買っていた。

そんな華やかな話題性が目立つ一方、昨年の10月ころからZOZOの株価が急落し、今年9月にはヤフーがZOZOを約4000億円で買収し、事実上、前澤氏は経営から退くことになった。

「金の切れ目が縁の切れ目」ということもないだろう。
斜陽のZOZOを売り抜けた前沢氏だからこそ、凄腕の経営者だ。
総資産もすごいだろう。

芸能人の「付いた離れた」は、一般常識からかけ離れているものだろうか。
少なくとも私には全く理解できない。
私は、SNSの炎上ツィートをもとに、剛力さんのわがままぶりを見聞きしているだけで、彼女の側からだけしか見ていない。

前澤氏の心境はいかばかりか・・・。

ソクラテスは、悪妻は哲学者を育てる、と次のように言っている。
「とにもかくにも結婚せよ。もし君がよい妻をうるならば、君は非常に幸福になるだろう。もし君が悪妻をもつならば君は哲学者となるだろう――そしてそれは誰にとってもいいことなのだ。」

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2019年11月12日 (火)

歳月が経てば、記憶も薄れる

オウム真理教幹部による坂本堤弁護士一家殺害事件から、この11月4日で30年になるとのニュースがあった。
事件からこれだけの歳月が経てば、人々の記憶も薄れてしまっていると思う。

オウム真理教の事件は多くの犠牲者を出し、世界中に衝撃を与えただけに、日本の社会は教団の解体に徹底的な方向を示してきた。
破防法の適用棄却という流れがあったものの、宗教法人は解散させられ、破産宣告によって教団組織は解体した。

オウムの引き起こした事件の実行犯13人の死刑執行が昨年(2018年)7月6日朝、教祖の麻原彰晃を先頭に、そのご信者6人が次々と執行された。
7月26日には、残る信者6人の死刑執行。
事件に関与した当事者はすべて死んでしまい、これで一応の決着がついたというものでもない。
全容解明には、まだまだ疑問が残る。

元々はヨーガ教室としてはじまった集団で、個人の精神的な救済を求めて集まった人達だ。
それぞれの分野で専門知識を持ち、常識を備えていたはずの信者達が、あのいかがわしい風采の麻原の影響を受け、テロリストへの道を歩まなければならなかったのは何故か。
今一度、その背景に目を向けてみる必要があるのではないか。

本の断捨離後、手元に残した本の中に宗教学者・島田裕己著『宗教の時代とは何だったのか』(講談社)がある。
坂本堤弁護士一家殺害事件から30年になるとの報道を耳にして、再読した。

そこには、外側からだけオームを見ている我々の批判の目とは違ったものが見えてくる。
ものごとを理解するときにはプラスの面、マイナスの両面から考える必要がある。
ルポ・ドキュメンタリーにありがちな内部の暴露や批判の面だけでは本質は見えてこない。

過去にヤマギシ会の思想に共鳴して、メンバーとして共同体で生活してきたという著者の体験は、自身への反省や批判を込めてオウム事件を真剣な眼差しで見ている。
異質の共同体の中では、そこに住む人々は社会一般の日常生活から切り離され、その中に染まってしまうということだ。
オウム信者達も、まさにその通りだろう。

オウムは終末論を掲げていた。
知的な若者達をひきつけたのは、終末を回避し、自分達が生き延びることにより、新しい理想の社会を実現し、ひいては人類の救済に繋がるというイメージだ。

世界資本主義という体系のなかでランク付けされる社会に批判的な彼らにとっては「自分が変われば世界が変わる」のである。

オウムの修行により意識変容の体験を「私はそこに初めて個人の意識変容が静かに社会全体を改革していく通路を発見したように感じました」と、東大の大学院で文化人類学を学び、オウムの在家信者となった坂元新之輔は語っている。
 
著者島田裕己は、オウム真理教を擁護したとして世間から批判を浴び、大学での職を追われた経緯から、当事者として「私にも、アカウンタビリティがある」とし、オウム真理教の背景を詳しく書いている。

その考察は、単に教団の崩壊にとどまらず、日本人の心の危機にまで迫る。
1997年の発刊だからちょっと古いが、とにかく分かりやすい。


(註)アカウンタビリティ:説明する責任Photo_20191112191901


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2019年11月11日 (月)

トカトントン

トカトントン、これがハンマーの音なのだから、ちょっとふざけている感もしないではないが、本文中にこの響きが何度も出て来ると妙にリズムに乗ってしまう。
太宰治は題名の名手と言われるが、さすがである。

恋をはじめてもトカトントン、政治運動や社会運動を考えながらもトカトントン、郵便局の窓口で働きながらトカトントン、伯父の相手をしながら酒を飲みながらもトカトントン。
どんなときでもトカトントンの音が聞こえてきて、何もかもに熱中できない状態になってしまう。

トカトントンという単純なリズムがこの一編のモチーフになっている。
まさに短文リズムの妙ともいうべきリズミカルな文体である。

この作品は、虚無のようなものに苦悩している男が作家に宛てた手紙書簡体小説の形をとっている。

簡単に要約すれば、玉音放送の際に聴こえた金槌が釘を叩くトカトントンの音が心に強く残り、何をする時にも不意にその音を思い出し、一つことに集中出来なくなってしまう男の物語だ。

実際、人生が上向きに進みそうな大切な時に、自分の耳もとで「トカトントン」というふざけた音がしたらシラケてしまって、思うように行かない人も多いと思う。

たとえば何かの試験の時に、ふと演歌のメロディーがくり返し頭の中で鳴り続けたら・・・
たとえばデートの最中に、これは言っちゃいけないという言葉が浮かんで離れなかったり・・・

そう、読者を奇妙に共感させてしまうのが太宰のやり口で、これは太宰自身の体験の痛切な告白で、太宰の「肉声主義」というものだ。

男の悩みに対して作家、つまりは太宰治は返事を返す。

トントンと音が聴こえるのは、男の気取った苦悩であり、本当の苦悩と戦っていない。
つまり、失敗を恐れる一種の強迫観念だと思っている。

真の思想は、叡智よりも勇気を必要とするものとして、聖書マタイ十章、二八を引用し「体は殺しても魂を殺すことができない者どもをおそれるな」と言っている。
頭の中で捏ね繰り回すだけでなく、実行してこそ、本当の思想は得られれる。

太宰治「トカトントン」は、青空文庫で1時間もあれば十分読める。

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昨日は船橋から実妹が来ていたので、市内の公共施設を巡るバス「かりまる」でハイウェイオアシスに行った。
ファームで野菜や果物、魚介類を見て回ることと、お土産コーナーで東海地方のお土産購入を目的とした妹のディクエスト。
ちょうどお昼ご飯どきだったので、「ラーメン横綱」でネギ入れ放題の豚骨ラーメンを食べた。

我が家で二晩泊まり、今日帰っていった。
この間、洋裁のできる妹が私の洋服のリフォームをしてくれた。
サイズの合わなくなったりした3着分の冬物洋服は、妹に手をかけてもらったお陰で生き返った。

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2019年11月 9日 (土)

そもそも母語という基礎なしの外国語では

Livedoorのブログ「新ベンチャー革命」に、延期された大学入学共通テストにおける英語の民間試験の導入までの経緯等が書かれている。
結局、入試改革とやらが受験生やその保護者の為ではなく、単なる企業の為の「民営化」と言える。

安倍政権と文科省は「民営化」の名のもと、受験ビジネスを利権化しようと企んでいたわけだ。

「新ベンチャー革命」の記事サイトを下にリンクしておく。
『大学入試民営化』の闇がよくわかる。

●新ベンチャー革命2019年11月8日 No.2514「全国の受験生とその親は怒れ!:安倍政権と文科省の一部官僚は入試の民営化によって受験ビジネスを利権化しようと企んだが土壇場でばれた」

●新ベンチャー革命2019年11月4日 No.2510「安倍・下村・萩生田トリオは、受験ビジネス大手・ベネッセの企む大学入試民営化戦略に利用されたが、土壇場でこの企みが頓挫したのはなぜか」

●新ベンチャー革命2019年11月2日 No.2508「大学入試の英語試験民営化は、第二の加計事件に発展するのか:野党は今国会にて全力を挙げて安倍・萩生田コンビを追及して欲しい」

下村元文科大臣がテレビで「グローバル化の時代に必要な教育」と言っていたが、そもそもグローバル化の時代に必要な教育とは何なのか・・・?

日本語がきちんと使える人が非常に少ない。
今は幼児から英語教育に力を入れているが、母語という基礎なしの外国語では健全な人格形成は有り得ないと思う。

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2019年11月 8日 (金)

陽気のいいベランダから

今年は、いつまでも暑っかったせいか、柿の葉がやっと色づきはじめたところだ。
銀杏の葉は、まだ緑をしているというものの、だいぶ色あせてきた。

「チュ、チュ、チュ、……チュク、チュク、チュ」あれは、縄張り宣言でもしているモズの高鳴きだろうか。
赤褐色をした尾の長い鳥が、ニセアカシアの梢で鋭い鳴き声を立てている。

落葉樹は、葉を落とす準備の最中である。
そして、モズが速贄(はやにえ)を立てている真最中なのだ。

今朝は寒かった、外は風が身に染みるように冷たかった。
なんて言ったって、今日は立冬だ。

時間が過ぎるにつれ空が高くなって、空気がいっそう澄んでくる。
ベランダに出てみた。

昔は、このベランダから日本一高いといわれた建造物、依佐美無線の鉄塔8基を見ることができた。
私の家から距離にして、南東3キロほどのところにそれはあった。
夜毎、明滅しつづけ、それはそれは見事だった。
市民はこの鉄塔と対峙して生きてきたともいえる。

日本独自の通信施設として昭和4年に竣工し、世界に向けて電波を発信した。
第2次世界大戦には、主に日本海軍の操縦するところとなった。
昭和16年12月8日の真珠湾攻撃に向けて、山本五十六連合艦隊司令長官から、現地の攻撃部隊にくだされた「ニイタカヤマノボレ」の暗号文は、依佐美無線からの送信だったと聞く。
戦後は、米国海軍基地として、平成6年まで電波は送信されていたが、送信停止後、撤去の運びになった。

平成8年晩夏のある日、けたたましいサイレンの音に、私は二階のベランダに出た。
数台の消防車と、それを追うように救急車が走り去った。
サイレンの尋常でない鳴り方に、大きな事故の予感がしたのは私だけではなかっただろう。

実はこれが、依佐美無線解体工事現場の大事故だった。
鉄塔を支えているハンドが切れたために、バランスを崩した塔が倒れたのだ。
解体工事関係者、取材に来ていた人など数人の犠牲者が出た。

この事故のため、撤去作業を一時中断していたこともあったが、その後の再開で平成9年の春にはすべての撤去作業が終了した。
長年、この鉄塔を見つづけてきた私には、今はちょっぴり寂しい南東の空だ。

ぽかぽか陽気のベランダで、そんなことを思った。

写録にアップしたが、今は記念館として、主要設備が保存されている。

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2019年11月 7日 (木)

文学鑑賞の手引書

夜、寝るのが早いと、どうしても夜明け前に目覚めてしまう。

時計を眺めて、ああ、まだ5時前か・・・。
小鳥の朝の合唱に邪魔されて、再び眠りにつくすべもなく、ただただベッドの中でぐずぐずと来し時間を待っていた。

この時間の途方もなく長いこと。
快適な気温なら起き上がって早めの家事をするのだが、今日は昨日と比べてかなり気温が低い。
ぬくぬくしたベットから離れ辛い。

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物置を整理していたら、捨てきれなくって段ボールに詰め込んだ本の中から長谷川泉著「近代名作鑑賞・三契機説鑑賞法70則の実例」(至文堂)という、とてつもなく厚い本が出てきた。
文学をどう捉えるか、作品を具体的に記述し細分化して観賞する手引書のような本だ。

パラパラと部分的にページをめくっていたら、堀辰雄が、実は詩人として文学的発足をしている、とあった。
「風立ちぬ」「菜穂子」「聖家族」とか、小説家のイメージが強いから、詩人としての堀辰雄は知らなかった。

折角、この分厚い本を開いたのだから、彼の詩の一篇を書き留めておく。

僕の骨にとまってゐる

小鳥よ 肺結核よ

お前がえ嘴で突つくから

僕の痰には血がまじる

おまえが羽ばたくと

僕は咳をする

おまへを眠らせるために

僕は吸入器をかけよう

苦痛をごまかすために

僕は死にからかう

犬にからかふやうに

死は僕に噛みついて

彼の頭文字(イニシャル)を入墨しようと

歯を僕の前にむき出す


肺結核を病み、軽井沢に療養することも度々あったという。
そうした中での堀辰雄の生涯が伺われるユニークな詩である。

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2019年11月 6日 (水)

情報から

昨日行われた衆議院 文部科学委員会をインターネット中継で見ていた。

参考人として、 全国高等学校長協会の萩原会長、日本私立中学高等学校連合会の吉田会長、GTEC(ベネッセコーポレーション)から山崎学校カンパニー長、京都工芸繊維大の羽藤教授の4名が招致された。

賛否それぞれの立場からの主張を聞いたが、素人目の私にもわかる決定的な誤りは、検討会議なるものに第三者の関与がなく、ゴールありきで勧められたことだと思う。

英語だけではないもう1つの問題が露呈した。
国語と数学の一部に導入される記述式問題についてだ。

採点をベネッセのグループ会社が受託。
50万人分を約1万人が十数日間で採点するそうだが、バイトも担当する可能性があるとのこと。
こんなことで公平性が保たれるのか?

ベネッセのグループ会社の受託については、進学・受験アドバイザーの原田 広幸さんが『英語は氷山の一角、新共通テストの「国語」にも重大問題があった!』の寄稿で次のように書いている。

大学入試センターの委託を受け、採点業務を行う事業者を選ぶ一般競争入札の開札が8月30日にあり、ベネッセグループ傘下の「学力評価研究機構」が落札した。
落札金額は約61億6千万円、委託期間は24年3月末までとなる。

私企業でもある受験産業の一業者が、共通テストという国公立大学の1次試験を兼ねる公共性の高い試験を請け負うことに多くの批判が集まるのは当然だ。
公平性や、問題漏洩のリスクへの対応が強く求められることになるからである。

今までもいろいろ言われてきたが、ベネッセと政治家との癒着があったとしても不思議ではない。

英語民間試験の延期だけでなく、国語や数学の記述式も中止が必要ではないか・・・?

今日の13時からテレビで衆議院予算委員会の審議中継がある。
これは見逃せない。

野党は、徹底的に追及して欲しい。

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架空対談

創作(sango VS hituji)

sango:最近、創作の方は進んでいますか?

hituji:断片は、そこそこにあります。

sango:それは小説ですか?

hituji:まあ、小説とも記録ともつかぬ散文です。

sango:いわゆるフラグメント(断章)と言われるものですね。

hituji:そう、一部彩色はあっても完璧な作品ではない、あくまで下書きであり、部分に過ぎない。

sango:私は、断章という文学的行為は好きですよ。可能性の宝庫だと思って良いじゃないですか。

hituji:準備された実験台でもある。

sango:そうです。エゴン・シーレの遺された絵の中から、そういうものを除いたら作品数は激減する。

hituji:そうなると、未完成のものでも一個の独立体ですね。なるほどね。

sango:フラグメントをテーマ別に整理されたらどうでしょうか。

hituji:今ちょっと「ロマンの断章」という感じで整理しているのですが・・・

   これらを繋ぎ合わせて、小説にしたいとも考えているんです。

sango:ロマン・・・色っぽい話ですか?

hituji:そう、年をとるに従って肉体は衰弱、心も枯渇。それじゃ寂しいでしょ。

   そういうのを抗して、常に艶やかでありたいし、作品もそんな方向で・・・

sango:良いですね。それでこそhitujiさんの作品の存在理由というものですよ。

hituji:そのためには、ひたすら強い意志で取り組まないといけない。

sango:努力あるのみですね。

hituji:まめでなければ色事は出来ないように、艶っぽい小説は強い意志がなければ書けない。

sango:ものみな自然に枯れていくのだから、それに抗するには大変なエネルギーが要るわけですね。   

hituji:そういうことです。

sango:ありがとうございました。期待しています。

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2019年11月 5日 (火)

再び犬文学

再び犬文学ということで11/3に続いてもうひとつあげると、小林多喜二の『人を殺す犬』(「日本文学全集43 小林多喜二 徳永直集」/集英社)

こちらも土佐犬の話だ。
先に書いた『土佐犬物語』でもそうだが、この作品も飼主としてのあり方を感じさせられるものだった。

工事現場で棒頭が、逃亡する労働者を棍棒で殴り、土佐犬に噛み殺させるというストーリー。

太陽がギラギラと照る真夏の北海道十勝岳の高地で、土方である源吉は親方やその子分である棒頭からの支配と厳しい労働からの逃走を試みた。
23歳にして身体を悪くしていた彼は、青森に残して きた母親に会いたい一心で逃げたのだろう。

それが見つかって拷問に遭い、土佐犬に噛み殺される。
その様子を土方仲間の視点から描いている。

拷問のうえ噛み殺される源吉の姿を、仲間たちは哀れに思いながらも、ただ様子を見守るしかできない。

土方の1人がその怒りの矛先をむけたのは、親方でも棒頭でもなく源吉を噛み殺した土佐犬にだった。

親方や棒頭に歯向ものなら、今度は自分が処刑にされる。
支配層と被支配層という厳然た従属関係があるのだ。

使役のためと言えども、こういう非人間的なことを、犬の方はそれが良いことか、悪いことかは判断できないから無条件で従うしかない。
人間に対して従順な犬は、人間側の誤った導きの仕方で、本来持っている闘争本心が噛み切り という形で出るわけだ。

暗いストーリーだ。
いつの時代も、国を支配する者が国民を苦しめているように思う。

青空文庫でも読めるので、一読をお勧めする。

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クローン猫

中国のバイオテクノロジー会社が、クローン猫を誕生させることに成功したというニュースがあった。

飼い猫を亡くした中国人男性が、悲しみのあまりクーロン化を思い付き、作製を依頼、クローン猫誕生になったということだ。

テレビ画面で見るクーロン猫の「ニンニクちゃん」と、死んだ「ニンニクちゃん」は、そっくりだ。
依頼主の男性が言うには「2匹は90%以上似ている」らしい。

かかった費用は日本円にして約270万円ということだが、家族の一員としての意識が感情面でのニーズを満たすのだろう。

そもそもクローン羊やクローン牛の研究は、病気治療するための実験から始まっているわけで、それが1996年には世界初のクローン羊「ドリー」を作り出した。
真偽の程は定かでないが、2002年には初のクローン・ベビー誕生で話題となったこともある。

その後、国連総会の第6委員会が、人間クローン禁止宣言をしたのが2005年のこと。

一つかみの毛をプッとひと吹き、百千の分身を作り出した孫悟空の身外身の法も、奇想天外な空想小説だから笑えるのであって、これが実際に人間社会で行われるとなると大混乱となる。

単純に考えてみて、顔かたち性質まで私にそっくりな人間・・・自分の分身が自分だなんって、想像しただけでもゾッとする。

私は私であり、私以外の私であっては困るのだ。
第一、生命の誕生は精子と卵子の結合、受精によってしかるべきで、体細胞で人間を誕生させるというのは自然の摂理に反している。

クローン羊「ドリー」は進行性の肺疾患のために2003年に安楽死させられた。
6歳7カ月の寿命でしかなく、通常の羊の11~12年という寿命に比べ、半分の寿命でしかなかったわけで、クローン動物は老化が非常に速く進むとされてきたが、ドリーと同じ体細胞を使って2007年に誕生したクローン羊達はいまでも健康に生きているというから、「クローン=短命」という考えが打ち崩される。

再生医療の面から、ヒト・クローン胚によって拒絶反応のない臓器を作り出すことも可能だし、治療目的の研究は進化しているが、果たしてクローン技術で人間は幸せになれるのか・・・?

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2019年11月 4日 (月)

モーツアルトを聞くと

 私が子育てをしていたころの話だが、「モーツアルトを聞くと知能指数が7~8ポイント上がる」と話題になった。
また、水を結晶させるのにモーツアルトを聞かせながら凍らせると美しい結晶ができるとか・・・。
牛にモーツァルトの曲を聞かせるとお乳がよく出るとか・・・。

嘘のような話に聞こえるが、アインシュタインは『その音楽は宇宙に、かって存在していてモーツアルトによって発見されたのだ。』と、言ったそうだ。

音楽療法なるものがあるし、音楽が人間の成長や心身の健康の回復を促すそれなりの効果があるのだろう。

話題に飛びついたというわけでもないだろうが、子育て期に息子にはクラシックばかりを聞かせていた。
主にモーツアルトだったかな?
モーツアルト効果があったかというと甚だ疑問だが、クラシックに興味を持つようになったことは確かだ。
学生時代に集めに集めたCDがラックに溜まっている。

今はわざわざCDをかけなくても、アマゾンプライムなら追加料金なしで聴き放題ができるし、宝の持ち腐れと言うものだ。


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『魔笛の小屋』は、『魔笛』の作曲のためにてられた
小屋で、ザルツブルク音楽祭に行った時に撮影。
当初はウィーンにあったが、今はザルツブルクの
モーツァルテウムに移築されている。 

 

2019年11月 3日 (日)

犬文学

私は犬をを題材とした物語が好きだ。

中でも戸川幸夫の『高安犬物語』/新潮文庫は、思い出しては読み直している。
この中には「高安犬物語」「熊犬物語」「北へ帰る」「土佐犬物語」「秋田犬物語」の5篇が収められているが、どれもこれも胸を打つ物語だ。
全部実話ということらしいから、余計に心に響くのだ。

『土佐犬物語』は、土佐犬として血統においては優れていた ものの、貧弱な仔犬のキチが信吾に引き取られ、その信頼関係の中で育っていくさまを描いている。

深夜の雑木林での信吾とキチの二人だけの鍛錬は、飼い主の名誉や欲でない闘犬という犬種の持っている本来の性質を伸ばそうとする信吾の熱意のような ものがひしひしと伝わってくる。

老齢で盲目になったキチの最後の戦いは、土佐犬という闘犬の闘志を最後まで出し切った。
盲 目の犬を戦わせるとは動物虐待だと思われがちだが、それは違う。

最後まで闘犬としての力を出し切ったキチの姿は、土佐犬の 象徴的な姿と言える。
それこそが土佐犬として生きた証しになる。
それを導き出したのは飼い主の中沢信吾あり、作品に一貫し て流れるキチと信吾の心の触れ合いには涙を誘われる。

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↑隣り町の文化祭を見に行って頂いた「松かさ」の飾りとどんぐり。

2019年11月 2日 (土)

再び報道から

10月30日、森友学園の籠池さん夫婦に補助金詐欺事件で7年の求刑が下された。

森友問題の本質とは関係もないところで、籠池夫婦だけを悪者に仕立て上げている感が否めない。

政治家の黒いお金は返せばなかったことになるのに、籠池さん夫婦は300日を超える異常な長期拘留を強いられていた。
その上の今回の求刑だ。
国策捜査と言われても仕方ないだろう。

昨日(11/1)籠池さんが外国人記者クラブで「森友問題の裏側」を暴露した。

これを見ていると、日本の三権分立など形だけに過ぎないことがわかる。
奇しくも昨日は、河井法相が辞任。

選挙のたびにネット上で「不正選挙」のことが取り沙汰されるが、籠池さんはこれにも言及している。
これが事実なら、全国で使用している選挙開票マシーン「ムサシ」の噂も現実味を帯びてくるが、確たる証拠や根拠はあるのだろうか?

籠池さんについては、思想信条はともかく、正直で誠実な人だという印象を受けた。
判決は来年2月19日に、大阪地方裁判所で言い渡される。

2019年11月 1日 (金)

報道から

●10月31日、沖縄のシンボルである首里城の正殿など7棟の建物が全焼した。

琉球の歴史を物語る建物であるだけに、沖縄の人にとっては最大の象徴が失われてしまったわけだ。
私は行ったこともないし、昔のことに沖縄の歴史で習った程度の知識と、世界遺産」の首里城跡に復元された首里城という認識しかない。
そんな私でさえ、焼け落ちるさまを見て強い衝撃を受けたのだから、沖縄の人たちの悲しみはいかばかりか。

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●萩生田大臣の「身の丈にあわせて」という問題発言 が新たな展開。

来年4月から実施予定だった大学入試に導入される英語の民間試験だが、今日、文部科学省は突然延期を発表した。
当然と言えば当然だ。

本来なら、今日11月1日から民間試験の受験者が必要とする共通IDの申請が、全国一斉に始まることになっていた。
準備していた高校生は振り回され続けたが、経済的、立地的な格差がなくなるのはいいことだ。

今後、「24年度導入を目指す」とのことだが、教育業者を潤わせるだけだ。

元はと言えば、2014年に下村博文文科相の下、始まった有識者会議は、英語ビジネスを展開したい楽天・三木谷会長が主導し民営化が決められたとされる。
この有識者会議の傘下の協議会が英語の外部試験の導入を推進してきた。

大学英語入試「民営化」中止を訴えていた和歌山大学の江利川春雄教授によれば

「英語力評価及び入学者選抜における英語の資格・検定試験の活用促進に関する連絡協議会」のメンバーには、英検協会やベネッセなどの試験実施業者が勢ぞろいした。まさに出来レースである。

と、ある。

確かに協議会は、TOEIC、TOEFL、英検、ケンブリッジ英語検定、GTEC(ベネッセ)などの実施団体がメンバーになっている。

大学入試をビジネスチャンスと捉えて、受験生をないがしろにした儲け主義が、結局、官僚の天下りを受け入れたり、政治家の献金を受け入れたりとという構図になっているのだ。

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