2011年4月23日24日の気仙沼

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    気仙沼市唐桑町にの甥一家が東日本大震災で津波の被害に遭遇。お見舞いに駆け付けた時の撮影。

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2019年10月20日 (日)

1年遅れの生誕100年川島雄三

Amazonから"偽善への挑戦 映画監督 川島雄三"という件名のメールが来た。
川島雄三(1918年2月4日~ 1963年6月11日)の、 生誕100年を記念しての単行本の宣伝だった。
元女優の芦川いづみさんが寄稿しているということで興味深いが、正確に言えば去年が生誕100年。
今年は1年遅れの生誕100年だ。

生誕100年の去年は、CSチャンネル・衛星劇場で川島映画が放映されたようだが、スカパー契約していないから見逃した。
今年4月から5月にかけては、本の街・東京神保町のシアターでは、1年遅れの生誕100年で、文芸映画を中心とした川島の監督作品が上映されたという。

川島映画はAmazonプライムで探しても「幕末太陽傳 デジタル修復版 Blu-ray <川島雄三生誕100周年記念エディション>(完全限定版)」しか出てこない。

今更、通販でDVDを買う気もないので、ヤフーのGYAOを探したらダイジェスト版が沢山でてきた。
さわりだけでも観てみようと思う。

勢いで本の断捨離をしてから後悔することが度々あるが、もしかして川島関連の本を残しているかもしれない。
そんな思いで、物置に残しておいた本群の中から2冊が見つかった。
ついでに、WinXPの中をのぞいたら、ホームページ作成ソフト"フロントページ"の中に、川島雄三のことを書いた14年前の文章が出てきた。

懐かしいので、それをそのまま載せる。

飼い犬のコロが床の上に粗相をしてしまったことで思い出したのが、藤本義一の小説『鬼の詩/生きいそぎの記』だ。
こんな箇所がある。

「小便、糞を垂れ流す人間を、君は汚い人間だと思いますか」
おれの胸倉を把えんばかりに、監督は迫ってきた。

映画監督川島雄三(1918年2月4日 - 1963年6月11日)のことを藤本義一が書いた小説『鬼の詩/生きいそぎの記』は、昭和49年に初版が講談社から出ているが、既に絶版となっている。
川島雄三と藤本義一の出会いが、撮影所の掲示板に貼ってあった「思想強固デナク、身体強健デナク、粘リト脆サヲモチ、酒ト色ニ興味アルモノヲ求ム。監督室内、股火鉢ノ川島」という募集の手帳の切れ端であった。
この見事な貼り紙に興味をもって、応募したのがシナリオライター志望の藤本義一だ。
泥酔・喧嘩・恋愛・嫉妬・ケチ・痛快・憎悪のなかでの狂気の論争が、読んでいて実におもしろい。

川島雄三45歳(昭和38年)の夭折はあまりにも短いが、その間に51本の作品を作っていることを思えば、「死にいそいだ」というよりも「生きいそいだ」というにふさわしい。

その後、この小説にプラスして川島と藤本の共作シナリオ「貸間あり」も収録された『川島雄三、サヨナラだけが人生だ』が、平成13年に河出書房新社から出た。

しかし、それ以前に今村昌平・編の『サヨナラだけが人生だ映画監督川島雄三の生涯』(ノーベル書房/絶版)が昭和44年出ている。
こちらは川島の関係した50人をこえる映画関係者たちの、川島に捧げるレクイエムであり、心うち震える生の感情が出ていて印象深い。
この中にも藤本義一の小説『生きいそぎの記』が収録されている。

こんなことを書いているが、不思議なことに私は川島作品を一本も観ていない。
観る機会がなかったのだと思う。

彼の一番弟子であったという今村昇平の作品が好きで、今村作品に関する書籍を読んでいるうちに川島監督の名前を知った。

巨匠今村昇平を育てた人とはどんな人か、興味を持って書籍を漁った。
既に絶版ものでもNET上で検索すれば出てくるもので、上記3冊は手元に置いた。

その熱も今では冷めてしまったが、コロの粗相から思い出して再読をはじめている。
                           (2005/10/8)


藤本義一はすでに故人(1933年1月26日 ~ 2012年10月30日)で、放送作家だったが、TVの11PMの司会者の印象が強い。
番組中、原発の危険性について言い出したゲストに、番組スタッフからストップをかけられた際、「本当のことを言って何が悪い」と言って、ゲストにそのまま話を続けさせたというエピソードがある。

最近のテレビ司会者は、政権の徹底擁護ばかりで番組を進行させている。
自民党政権そのものへの批判は全くなく、情報操作による世論誘導番組と言った方が良い。

藤本義一の爪の垢を煎じて飲ませたい。

 Sayonara Imai

 

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