2011年4月23日24日の気仙沼

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    気仙沼市唐桑町にの甥一家が東日本大震災で津波の被害に遭遇。お見舞いに駆け付けた時の撮影。

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2019年10月12日 (土)

三つの大きな岩

昨日の記事「今年も呼ばれなかった」の続きで、村上作-品『アフターダーク』の中の逸話を思い出した。

高橋という男が主人公マリに向かって話すその逸話は、教訓になる話だから紹介しよう。

三人の兄弟は海岸に三つの大きな岩を見つけた。
そして神様に言われたように、その岩を転がして行った。
とても大きな重い岩で、転がすのは大変だった。

いちばん下の弟が最初に音を上げた。
「俺はもうここでいいよ。海岸にも近いし、魚もとれる。じゅうぶん暮らしていける。そんなに遠くまで世界が見られなくてもかまわない」

上の二人はなおも先に進み続けた。
しかし山の中腹で次男が音を上げた。
「兄さん、俺はもうここでいいよ。ここなら果物も豊富に実っているし、じゅうぶん生活していくことができる。そんなに遠くまで世界が見れなくてもかまわない」

いちばん上の兄はなおも坂道を歩み続けた。
力の限り、岩を押し上げ続けた。
何ヶ月もかけて、その岩をなんとか高い山のてっぺんまで押し上げることができた。
彼はそこで止まり、世界を眺めた。
今では誰よりも遠くの世界を見渡すことができた。
そこが彼の住む場所だった。
食べ物と言えば、苔をかじるしかなかった。
でも後悔はしなかった。
彼には世界を見渡すことができたからだ。

この話には、教訓が2つある。

ひとつは人はそれぞれに違うという事。

ふたつめは、何かをほんとうに知りたいと思ったら、人はそれに応じた代価を支払わなくてはならないということ。

この話の中に出てくる三兄弟のうちで、自分ならどのポジションなのかを考えてみると、私の今までのライフスタイルから言えば、一番下の弟なのかな?
世界を見渡すことができる場所までたどり着きたい、という長男には憧れるものの、肉体的な苦痛を負ってまでの意志の強さは私にはない。

後悔しない生き方を求めるならば、計り知れないほどの犠牲を払わなければならないわけだが・・・。

Banri

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