2011年4月23日24日の気仙沼

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    気仙沼市唐桑町にの甥一家が東日本大震災で津波の被害に遭遇。お見舞いに駆け付けた時の撮影。

乱読

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2019年5月29日 (水)

長恨歌

本の断捨離をした結果、本棚にあるのは本当に手元に置いておきたい本だけになった。
読み返してみたい本がすぐに手に取れる。
『中国の古典名著総解説』(自由国民社)もその一つ。
今日は白居易『長恨歌』を読んでみた。

いつの時代も身を焼くような男女の恋はあるわけで、その激しさゆえに我を忘れて身を滅ぼす場合もある。
それが一国を統治する立場の者であれば、それゆえに国は混乱し、歴史が塗り替えられることだってあるのだ。
中国史上に大きく影響している「大唐王朝」の女性を代表する楊貴妃は、美しいゆえに愛され、美しいゆえに絶頂期にあった帝を惑わせ国難を招いた。
唐の第6代皇帝玄宗は息子・寿王の嫁である楊貴妃を自分の妻とし寵愛し、彼女の機嫌を取るために、彼女の希望は何でも叶えてやっていた。
玄宗は政治に関心をなくし、国政は乱れる一方で内乱がひどくなっていった。
その元凶は楊貴妃にありということで、追い詰められた玄宗は泣く泣く楊貴妃を処刑させた。
その後の玄宗の心は悲嘆に閉ざされ、耐え難い懐旧の日々を送ったという。
その当時の状況を、白居易は漢詩『長恨歌』のなかで歌っている。
その一部を引用する。

漢皇重色思傾国 
御宇多年求不得
漢皇色を重んじて傾国を思う 
御宇多年求むれども得ず
楊家有女初長成 
養在深閨人未識
楊家に女あり初めて長成す 
養われて深閨に在り人いまだ識らず
天生麗質難自棄 
一朝選在君王側
天生の麗質は自ら棄てがたく
  一朝選ばれて君主の側に在り
廻眸一笑百媚生 
六宮粉黛無顔色
眸をめぐらして一笑すれば百媚生じ 
六宮の粉黛 顔色なし

春寒賜浴華清池
温泉水滑洗凝脂

春寒くして浴を賜う華清の池
温泉水滑らかにして凝脂を洗う
侍児扶起嬌無力
始是新承恩沢時
侍児扶け起こせば嬌として力なし
始めてこれ新たに恩沢を承くるの時
雲鬢花顔金歩揺 
芙蓉帳暖度春宵
雲鬢 花顔 金歩揺 
芙蓉の帳暖かにして春宵を度る
春宵苦短日高起
従此君王不早朝
春宵は短きに苦しみ日高くして起く 
これより君王は早朝せず

臨別殷勤重寄詞 
詞中有誓両心知

別れに臨んで殷勤に重ねて詞を寄す 
詞の中に誓いあり両心のみ知る
七月七日長生殿
夜半無人私語時
七月七日長生殿 
夜半人なく私語の時
在天願作比翼鳥
在地願為連理枝
天に在りては願わくは比翼の鳥と作り
地に在りては願わくは連理の枝と為らん
天長地久有時尽
此恨綿綿無尽期
天長地久 時ありて尽きんも 
この恨みは連綿として尽くる期なし 

玄宗、楊貴妃の結婚当時の年齢は、玄宗61歳、楊貴妃26歳ということで、いつの時代も恋に年齢差はないのかも知れない。
白居易の『長恨歌』は全編120句840字のものだが、最後の「臨別殷勤重寄詞・・・」は七夕伝説を彷彿させる。

Ningilyo
 

 

 

 

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