2011年4月23日24日の気仙沼

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    気仙沼市唐桑町にの甥一家が東日本大震災で津波の被害に遭遇。お見舞いに駆け付けた時の撮影。

乱読

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2019年4月 3日 (水)

櫻の木の下には

梶井基次郎の『櫻の樹の下には』(日本文学全集34/新潮社)の少々薄気味が悪い書き出しの部分はこうだ。
「櫻の樹の下には屍體が埋つてゐる!これは信じていいことなんだよ。何故つて、櫻の花があんなにも見事に咲くなんて信じられないことぢゃないか。俺はあの美しさが信じられないので、この二三日不安だつた。しかしいまやっとわかるときが來た。櫻の樹の下には屍體が埋まつている。これは信じていいことだ。」

桜は蕾が微かに色づいてくる頃から散り行くまでのさまに、いろいろな表情がある。
咲き乱れた華やかさはほんの一時のもので、風が吹き雨が降ればはかなく散ってしまう。
その桜の表情に、人は自分の心を投影したくなるのかも知れない。
31歳という若さで死去した梶井基次郎だが、長年の結核は屈折した長い道だったのだろう。
その彼が桜を心で見ると、冒頭のようなものになるのか・・・。

今朝の風景
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一昨日、昨日、今日と新元号の報道がひっきりなし。ちょっと異様だったのは東京・新橋駅SL広場では大型モニターの前で発表の瞬間を待つ人であふれ、号外の取り合いで凄い怒号が飛びかう光景は、集団ヒステリーだ。
総理の談話は「万葉集は、千二百年余り前に編纂された日本最古の歌集であるとともに、天皇や皇族、貴族だけでなく、防人や農民まで、幅広い階層の人々が詠んだ歌が収められ、我が国の豊かな国民文化と長い伝統を象徴する国書であります。」とあった。
それを忖度してか、テレビ報道(ワイドショー)を見ていると、大方のゲスト出演者は心地よい言葉を並べ、出典が万葉集であることに賞賛の声を送っていた。
中国の代表的古典「文選」からの孫引きだったということを知らないのか・・・。
そう思っていたら、TBSテレビで、中国古代史に詳しい 学習院大学 鶴間和幸教授が「中国古典に似た一文」と言って解説しているのを見た。こうした事実を、きちんと国民に伝えるのがマスコミだと思う。

追記:私の持っている「中国の古典名著」の解説によれば
『文選もんぜん』は西暦でいえば530年ころ、南朝・梁の昭明太子によって編まれた文学の詩撰
清少納言に「ふみは文集(もんじゅう)・文選(もんぜん)と並称された現存する最古の詩文選集とあり、
唐以前の文学の精華はここに凝集していると言える。

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