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2007年2月12日 (月)

旅立ちのときまで

NHKアーカイブスで流氷の知床の海のことをやっていた。
真冬の流氷になるとアザラシがやってきて、そこで出産するとか。
生まれ立ての子どもは真っ白な体をしている。白いふさふさの産毛で体中が覆われているのだ。

生後4日しか経っていない赤ちゃんが、氷の上をイモムシのように這いながら鳴き声をあげている。
おなかが空いて母親を呼んでいるのだ。その声は母親にすぐに届いたようで、水中から上がって乳を与えた。この母乳が牛乳の十数倍もの脂肪分を含んでいるという。流氷の溶けるまでのわずかの間に早く成長してしまおうというのか、その飲みっぷりは旺盛だ。乳を飲み終えた子を、母親は自分のおなかの上に乗せて水中に入る。泳ぎ方を教えるのだ。人間の世界では考えられないことだが、これもまた、厳しい環境でのなかで生きていくための知恵だろう。
流氷が終われば北に向かって旅立つこの母子、そして次の冬にまた帰ってくる。


トドには耳介があったが、アザラシにはそれがなく耳穴が開いている。
ところが魚には、どこにも耳が付いていない。
耳が付いていないと音が聞こえないのではないか。
そんな気がするが、水槽の中の魚は水槽を叩いて振動を与えると反応する。魚には人間ように外耳や中耳はないが、頭の内部に一対の内耳があるということだ。
その内耳で音を聞きとるというのだ。手術をして内耳を取り去ると、振動を与えても反応しなくなるらしい。お魚博士の故末広恭雄さんの『魚の歳時記』に、「魚と音楽」の関係について興味深いことが書いてあった。
魚は音に反応するどころか、音を聞き分けるそうだ。
ドイツの魚学者の研究では、淡水魚を使って、ド(C)の音を聞かせる度にエサを与え、ソ(G)の音を聞かせる度に、その魚を苛めるように訓練したら、魚はすっかり音を覚え、ドの音を聞かせればエサが無くっても寄って来るし、ソの音を聞かせただけで逃げる。
そればかりか、更に研究を続た結果、魚は絶対音感(他の音と比較することなく、音の高さを例えばド(C),レ(D),ミ(E),ファ(F)と、音高名で言い当てる能力)を持っていることがわかったということだ。いきものの生態も、知れば知るほど興味深くなる。

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コメント

嫌いな仕事に無理して付く必要もない、職に付かなくっても何とかなる。そう考える若者が増えているのは、今の親たちに余裕があるからかもしれません。愚痴をこぼしながらも、生活の面倒を見てやっているわけですから。
先日行った答志島には寝屋子(ねやこ)というのがあって、15歳になると、寝屋で夜の集団生活をするようです。
寝屋には教育熱心で人望のある家が選ばれ、若者たちを指導するわけです。そこで集団生活をした若者たちは、戸籍上の兄弟ではないけれども、一生に渡り兄弟以上の付き合いをするとのことです。
江戸時代のころからはじまったようです。漁業は厳しい仕事であり、特に昔は機械などなく、全てを人の手を頼らなければならかったことから、このような制度が出来たと言います。早く一人前にするための知恵ですね。
それが、今に至るまで延々と続いているということは、この制度が人間形成に大きな役割を果たしているからでしょう。

投稿: hituji | 2007年2月12日 (月) 23時55分

動物の世界では、如何に早く成長して、外敵の脅威から身を守れるようになるか、また食物を獲れるようになるかが、生と死の境目になります。どんなに強い種でも、幼いときは他の動物の餌食になってしまいます。わが子を早く一人前にするため、親はスパルタ教育で子供を鍛えます。それがわが子の一番の為になると分っているからですね。
日本でも昔は、まず食べていくために職に就くという時代でした。ある程度こんな職に就きたいなというぼんやりした気持ちはありましたが、それよりも、まずは食うために就職するということでした。職種の好き嫌いは二の次でした。現代はそうではありませんね。自分の夢、自分が何をしたいかを大切にし、そぐわない職には見向きもしません。でも未熟な時期には、その人が持っている本当の能力、適正など分るはずもなく、もんもんとするだけで、職にも就けない若者が多いように感じられます。生きるということに、もっとシビアさを感じて欲しいと思う中高年です。

投稿: 益樹 | 2007年2月12日 (月) 21時28分

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